Apr 29, 2009
地デジカと著作権とライセンス
「地デジカは日本の地デジ化を推進するキャラクターなので、ブログに一般の人が地デジカのイラストを掲載した場合、地デジカを広めるという効果を期待し、暗黙の了解で掲載を許すことはあるのでしょうか?」という取材班の質問に対し、日本民間放送連盟は「地デジカの著作権ですが、世にある他のキャラクターと同様、無断掲載には厳しく対応していきます。一般のブロガーの方がブログに掲載したり掲示板に載せることも、著作権の問題がありますので黙認することはしません」とコメント(二次創作イラストはこちら)。
また、「特に、二次創作キャラクターの作成や掲載につきましては、許されるものではありませんので、見つけ次第、厳しく対応していきます」とのことで、地デジカをもとに美少女や萌え系のイラストを創作することは断固として許さない方針のようである。二次創作キャラクターに関しては、地デジカのイメージの妨げになる可能性があるとの事で、厳しく管理していくとのこと。地デジカは余命800日のキャラクターだが、活動中は徹底して著作権を守っていくようだ。
「“地デジカ” の無断美少女イラストに「断固として許さない」と民放連 | 未来検索ガジェット通信」より
これを読んだ瞬間、「角を矯めて牛を殺す」(この場合は鹿ですけども)という言葉がぽちの脳裏をチラホラと過りました。地デジを『アピールする』という目的を持つキャラクターに対しての民法連のこの対応は、少し行き過ぎの観があります。とはいえ著作権者がこう主張するのならそれはそれで仕方が無い話。そんな煩わしいものは題材として使わなければいいだけの事です。
この記事で一つ気にかかるのは「著作権を守ること」と「改変・再利用・再配付を許可すること」を二律背反のように扱っている部分です。著作権を保持し、それに基づいて改変・再利用・再配付の自由を保証するというやり方もあり、その例の最たるものがリチャード・ストールマンが提唱したフリーソフトウェアや、そこから生まれた概念のオープンソースです。著作権を放棄しているわけでは無いのでパブリックドメインとは違います。こういった考え方はソースコードや技術文書についての使用許諾条件=ライセンスとして出発しましたが、最近ではクリエイティブ・コモンズに見られるように創作物一般に対してのオープンソース的な内容のライセンスを用意する動きがあります。
PC や Web に全く無知だったぽちが、親切な方々が Web で公開している事を勉強してなんとかここまで来れたのは、知らない誰かとでも広く知識を共有しようというオープンソースの精神のお蔭です。このサイトで公開している Linux箱や Perl箱のメモは、自分専用のメモという面もありますが、ぽちよりもまだほんのちょっとだけ初心者な方々に資する事も期待して書いています。今まで受けた恩恵を、ほんの少しでもまた他の誰かに返していきたいとの思いからです。
著作権は知識や意匠や創作物を自分だけの財産として囲い込む為だけのものでは断じてありません。
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